実際に起こった居抜き物件のトラブル事例

居抜きでコスト削減!

初期費用を抑えられる開業方法として居抜き物件を活用するケースが増えています。居抜き物件とは、飲食店や美容室などに利用する目的で物件を契約する際に、不動産だけでなく以前そこで営業していた店舗が使用していた設備や備品、内装もすべて込みで賃貸・売却する契約の物件のことです。うまく活用すれば費用を抑えられますが、契約件数の増加とともにトラブルの件数も増加しています。

今回は実際に合った居抜き物件のトラブル事例について解説します。 よく起きるトラブルが付随設備に関するトラブルです。契約後に設備が故障した場合、その修理費用に関してトラブルが起きることがあります。通常は借主・購入主側が修理費用を負担する契約になっていますが、契約後すぐに使用できなくなってしまった場合は不具合を隠していたのではないかとクレームが付き、修理費用の負担を巡ってトラブルになる事例があります。これを回避するには、下見の段階で設備の状態や故障時の対応について確認しておくことが必要になります。

設備の使用についてもトラブルになるケースがあります。賃貸物件のケースでは、不動産の持ち主と設備の持ち主が異なるのに、不動産オーナー側が設備の持ち主に無断で居抜き物件契約にしてしまっているケースがあります。なぜそんな事態になるのかというと、以前の借主が家賃の一部を支払っておらず、その穴埋めとして大家が設備を無断で貸してしまうからです。契約書に付随設備についての記述が詳しくされていないようであれば、事前に確認をしておかないと後でトラブルになる可能性があります。